大切なものだからこそ誰かに使ってほしい
わたしは、20代のころ旅行をするのが趣味でした。初めて行く場所。初めて出会う人などがとにかく楽しくて、旅行先ではさまざまな写真を取り続けていました。その時に愛用していたのが、一眼レフのカメラです。これを片手に国内、海外を歩き回りました。
しかし、結婚をしてからは気ままに旅行をするということはできなくなりました。当然ですね。
そして私が愛用していたカメラは実家に保管しておくことにしたのです。
結婚してからは、仕事に子育てなどであわただしく、実家に残していた一眼レフカメラの存在はすっかり薄れてしまっていたのです。しかし、母が急に亡くなり、実家の掃除をしようというときに、そのカメラをまた手にすることになりました。
今となっては、古い型の一眼レフでありこれをどうしようかと思いました。愛着があるので自宅に残しておいてもいいのですが、果たして使うだろうかという疑問がわきました。
また一眼レフを持つことはいいけれど、きちんとお手入れをしなければいけません。現にお手入れをしていないカメラのレンズはくすんだように感じました。
私はこの先これを使うだろうかと自問自答し続けた結果、たぶん使わないという答えに至りました。
しかし、単に捨ててしまうのはもったいないですよね。そのため、私はカメラの買取を検討したのです。
捨ててしまうよりも、必要としている人に手に取ってもらった方がカメラにも良いだろうと思った結果でした。
カメラの買取を検討してみると、実に様々な業者があることがわかりました。私はとても田舎に住んでいたのですが、そこには町のリサイクルショップなどしかありません。
第一の候補としてはリサイクルショップを検討してみましたが、インターネットを活用するといろいろな業者があることがわかりました。
カメラの型番、年式、汚れの状態になどによって異なってくる買取の価格。私が愛用してきたものに価格がつけられることは、少し楽しみでもあり、ショックでもありました。しかし、ただ持っていても今の私には役に立たないでしょう。私の心も思い切りが必要でした。
結局いろいろな方法を模索した結果、近隣のリサイクルショップで買取をお願いしました。なぜなら、あまりカメラのレンジの状態があまり良くなかったから。
買取というのは簡単そうに見えて、意外にも厳しいのです。汚れなどの状態によっては、買取価格がとても下がってしまうのです。
実はリサイクルショップでみてもらったときにわかったことですが、そのカメラの内側には砂が入っているといわれたんです。砂漠にもっていったことがあるからかな?
そのような経緯もあり、あまり審査の厳しくないリサイクルショップでのカメラの買取を決めました。
買取をしてもらうことはさみしいけれど、大切なものだからこそ誰か必要とする人に使ってほしいという気持ちでいっぱいでした。そしてもっとカメラとして活躍してほしいという思いを込めて送り出しました。